この日は一日有休を取って、実家近くの産婦人科へ向かった。
妊娠12週3日。
まだまだつわり全盛期で、とにかく体調が悪い。
待合室でうなだれながら、診察の順番を待っていた。
私は妊娠してからずっと、不安を抱えていた。
母親と妹とパートナーにしか、まだ妊娠していることを伝えていなかった。
嬉しい。
でも、怖い。
ずっとそんな妊娠生活だった。
NIPTを一日でも早く受けたかった
私は、できれば11週でNIPTを受けたかった。
一日でも早く検査を受けて、結果を知りたかった。
安心したかった。
10週のときのエコーで、赤ちゃんの首の後ろの浮腫み、NTの厚さが気になっていた。
「もしかしたら」
その疑念が、ずっと頭から離れなかった。
だから、早くNIPTを受けたかった。
私が受診した施設では、検査前にパートナーと一緒に説明を受けることになっていた。
彼は仕事がある。
すぐに休みを取れるわけではない。
私にとっては、一日でも早く知りたいことだった。
でも、彼にとっても同じくらい切迫したことだったのかは分からない。
結局、7月16日。
妊娠12週3日で、NIPTを受けることになった。
今日は彼も来てくれる。
なんとか仕事の都合をつけてくれた。
NIPT当日のエコー
NIPTの説明と採血の前に、エコーで赤ちゃんを見てもらった。
首の後ろの浮腫み、NTは2mm。
先生からは、
「NTも厚くはないかな」
「鼻の骨もしっかり見えますね」
「心臓もしっかり動いてるし、身体的には何も問題ないですよ」
と説明された。
よかった。
本当に、そう思った。
少し安心した。
でも、その安心を私はそのまま受け取ることができなかった。
エコーで大きな異常を指摘されなかったとしても、これから受けるNIPTの結果がどうなるのかは、まだ分からない。
救われた気持ちに、自分で水をかける。
決して喜ぶな。
強く言い聞かせた。
安心しようとする自分を、ボコボコにした。
本当は嬉しかった。
NTが2mmだったことも。
鼻の骨がしっかり見えたことも。
心臓がちゃんと動いていたことも。
「大丈夫かもしれない」
そう思いたかった。
でも、そう思ってしまうことが怖かった。
もし違っていたら。
もし、この安心が全部ひっくり返ったら。
だから私は、喜ぶことさえ怖かった。
パートナーとNIPTの説明を聞く
時間が経って、彼と合流した。
二人で先生からNIPTについて説明を受けた。
何を調べる検査なのか。
どのように検査をするのか。
結果を受け取ったあと、どうするのか。
検査についての詳しい内容は、体験記とは別の記事にまとめようと思う。
説明を聞いたあと、採血をした。
これで、私にできることは終わった。
あとは結果を待つだけ。
それが、いちばん怖かった。
陽性だった場合についても話した
検査を受ける前から、私はもし陽性という結果が出た場合、自分がどうするのかを考えていた。
それは、この日に突然決めたことではなかった。
妊娠する前から考えていた。
だから車の中でも、彼とその話をした。
ただ、どれだけ先のことを考えて答えを出していたつもりでも、
実際に自分のお腹の中で赤ちゃんを育てながら結果を待つことは、まったく別のことだった。
この日の私は、まだ結果を知らない。
今日のエコーでは、大きな問題は指摘されなかった。
少しだけ期待してしまう自分がいた。
でも、期待することも怖かった。
早く知りたい。
でも、知るのも怖い。
その二つの気持ちを抱えたまま、結果を待つことになった。
そして、7月25日。
病院から突然、電話がかかってくる。

コメント